ホーム・ポンが作られるまで

回路は、後述するシアーズへの説明用には従来通りの基板を使ったが(後述する凝ったデザインの本体の下に木製の大きな箱があり、大きな基板が入っていた)、量産時は前述の集積回路で作った為、たった3個の集積回路だけいう、今までと比べ物にならない程の小型化を実現した。

ゲーム自体は「ポン」1種類しか遊べない。また一般に家庭用ゲーム機のデザインは、長方形とコントローラーをコードでくっつけたものが多いが、ホーム・ポンはラケットを動かすためのパドルが本体上部の斜面に付いており、どこから見ても長方形に見えにくいという、当時としては比較的凝ったデザインとなっている。

シアーズによる生産協力

同年秋のコンシューマー・エレクトロニクス・ショーにおいてデモンストレーションが行われたが、同年製造中止となった「オデッセイ」の失敗を受け、小売店はこの家庭用ゲーム機には興味を示さなかった。

しかし、大手百貨店シアーズ・ローバックのスポーツ用品バイヤーであるトム・クインは、ショーの直後にアタリのノーラン・ブッシュネルと接触、クリスマス商戦までにどれだけのゲーム機を生産できるか訪ね、75,000台くらいと答えたブッシュネルに対して、シアーズが必要とする15万台の生産に必要な費用を負担する代わりに、シアーズによる家庭用ポンの独占販売を提案した。

いくら急成長中のアタリでも15万台は無理だったので、ブッシュネルはこんな事もあろうかと、とりあえず知り合いになっていたセコイアキャピタル社のドン・バレンタインにダメモトで依頼すると、バレンタインが気に入って協力してくれた。